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ブログ SF×マネジメント ストレングス コーチング

あなたのその資質、強みではありません  〜「自分を知る」から「成果を生む」へのステップアップ〜

 

 

 

今回はいつもと変わって、本日お送りしたメルマガから。
毎週月曜日、ストレングスファインダーの組織への活かし方、自分の強みの磨き方について書いています。
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先日お世話になっている会社にご挨拶に伺いました。
社長が新しい方に替わり、初めての顔合わせでもありました。

積極的にストレングスファインダーを取り入れていらっしゃる会社で、私の知る限りでは先進事例と言えるところだと思います。

その顔合わせの際、社長から言われた言葉は、
「そろそろ自分探しから、前に進んでもいいと思うんですよね」
というものでした。

 

大賛成‼

 

この数年、企業や自治体でストレングスファインダーを研修等でおこなうところが増えましたが、多くはチームビルディングや自己理解・他者理解で終わっています。

それをもっと前に進めたい!
そんな思いと重なる言葉でした。

 

そんな時に、たまたまであったのが、GallupのWebcasts
「Leveraging Strengths-Based Development in Your Coaching — Called to Coach」
「強みの開発は『自己認識』で終わってはならない」という言葉など、共感する内容でした。

この動画を踏まえながら、また私の意見も書き加えながら、「自己認識のその先」についてお話ししていきます。

  

  

強みと才能は同じではない

この動画の中で強く言われていることは、
「Strengths(強み)」と「Talent(才能)」を混同しないということです。

 

才能(Talent)とは、自然に繰り返される思考、感情、行動のパターンで、生産的に応用できるもの。

強み(Strength)とは、特定の領域で、一貫してほぼ完璧な成果を出し続けている状態。
つまり、強みとは、コンスタントに成果を出せる能力とも言えます。

 

ストレングスファインダーを開発したドン・クリフトンの言葉、

 
“Excellence is the manifestation of talent through practice and learning.”
―卓越性とは、才能が学習と実践を通じて現れたもの。

 

という言葉も、「自己認識(self-awareness)」にとどまらず、「成果(performance)」に焦点を当てるべきであるという強いメッセージを含んでいるように感じます。

自分を知ることに満足していないか。
ストレングスコーチ・トレーニングでは、強みを活かすステップとして、3ステップを示しています。

「Name it」自分の資質を理解すること
  ↓
「Claim it」才能を自覚し、感謝すること
  ↓
「Aim it」資質を活かすことで成果を生み出すこと

 

 
この3つは循環しながら、更に強化されていきます。
しかし実際は、こんなことが起きています。

 

「資質の説明を聞いて、すごく当てはまっていて嬉しかった」

「ああ、私は内省なんだなってわかってスッキリした」

 

スタートは「Name it」なので、これは最初のステップとして欠かせないものです。
自分を知ることで喜びを感じ、満たされる気持ちになります。

しかしその先の「行動」や「成果」にはつながっているでしょうか?

 

動画の中で、Jim Collison氏がこの現象をこう表現しています。
「名付けただけで止まる「Name it, Name it, Name it」状態が蔓延している」と。

 

 

「究極的にどうなりたいか?から始める」

動画の中では、強みを開発しようとするとき、大切なのは、「才能」と「目指す姿」の2つを明確にすることだと言っています。

自分の才能を知るだけでは、まだ半分。
「どうなりたいか?」という意思があってこそ、そこに向けた開発が意味を持つ。

 

「究極的には、この世界で自分はどんな存在になりたいのか?」

その問いへの答えと、それを自分の才能でどう実現していくかを考え、行動する。

 

 
組織の中でも、人から始めます。

この人は誰か、どんな才能を持っているか、どこで卓越性を発揮できるか、どう投資すればいいかを考えます。

  

 
動画の中で「卓越性(Excellence)」という言葉がよく使われます。

その人が普通の誰かではなく、持っている才能を存分に発揮し、誰にも負けないような力を発揮する場はどこなのか。

どうやったらそのような存在に成長できるのか。

 

「Name it(理解)」「Claim it(受容)」で留まらず、「Aim it(活用・投資)」に時間を掛けることで、「才能」から「卓越性」への強み開発の橋渡しをしていただきたいと思います。

 

 

Name it → Claim it → Aim it:3つのプロセス

強み開発の基本ステップは、先ほど書いた「Name it, Claim it, Aim it」のフレームです。

 

▷ Name it:資質を知る
ストレングスファインダーの結果を知り、資質の説明を受けた状態を言います。
レポートを読んで「これは自分だ!」という気づきや驚き、納得感を得る人も多いでしょう。

資質の定義や特徴ばかりを追い続け、「私は内省です」「最上志向です」と“名乗る”だけで終わってしまう人もいます。
それでは「自己紹介」はできても、「自己変容」には至りません。

 

▷ Claim it:資質を自分のものとして受け入れる
ここからが本当の出発点です。
Claim itとは、「これは確かに自分の資質である」と自覚し、その資質が自分の人生や仕事でどう現れてきたかを理解するプロセスです。

たとえば…

「私は内省が高い。だから、即断即決よりも、じっくり考えてから行動するスタイルが自然だった」
「社交性が強いからこそ、人の輪に飛び込んで関係をつくることに恐れがなかった」

このように、自分の行動・選択・経験を資質の視点から振り返り、「資質を語る」のではなく「資質で語る」ようになる。それがClaim itの核心です。
ここで初めて、「資質が自分の一部」であるという実感が生まれます。

 

▷ Aim it:資質を成果に向けて使う
Claim itで終わってしまうことも多いのが実情ですが、最も重要なのはここAim itです。

Aim itとは、資質を意図的に使い、目標・成果に向けて応用すること。

たとえば、
「社交性」を使って、新しく異動してきたメンバーと早く打ち解け、一体感あるチームにする。

「最上志向」でプロジェクトの品質を磨き上げ、顧客満足度を高める。

「調和性」で対立する意見をつなぎ、チームの合意形成を促す。

このように、目的をもって使われた資質が、強みとなっていくのです。

動画の中でも、「強みとは、才能に学びと実践が加わった先に生まれる成果」だと語っています。

 

 

強みへの道は「橋をかける」こと

成果を生み出す強みに育てるためには、「今の自分」と「なりたい自分」の間に“橋をかけること”が必要です。

その橋とは、「強みを最大限に活かし、成果を拡張していくための実践」です。

 

ストレングスファインダーを通じて、多くの人が「自分の強み」に気づきます。
けれども、気づくだけでは道は拓けません。強みは、「何もしなくてもそこにあるもの」ではないのです。

 

「Name it」に留まらず、ぜひ「Aim it」にじっくり時間をかけて、あなたの強みの原石である資質を、卓越した成果を生み出す「強み」に育て上げてください。

 

 

 

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