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逆境をしなやかに乗り越える 「ストレングス×レジリエンス」

 

 

 

今日のテーマは、強みとレジリエンスです。

 

レジリエンスとは、困難や逆境に直面したときに、それを乗り越え、前向きに成長する力を言います。

「回復力」「復元力」「しなやかさ」と訳されることが多く、ストレスに対応し、メンタルダウンしない、燃え尽きないための力とも言えます。

 

特に、このブログをお読みいただく方は、仕事でも家庭でも多くの責任を抱え、ストレスが積み重なりやすい時期ではないでしょうか。

このような状況で求められるのが「レジリエンス」――つまり、困難を乗り越える力です。

 

 

レジリエンスとストレングスの結びつき

心理学の「レジリエンス・ポートフォリオ・モデル」という研究では、多様な強みを持っていた方が、逆境に対処しやすいと言われています。

要するに、道具箱にいろんな工具があると、課題に対して柔軟に対処できるということです。

そしてストレングスファインダーは、その自分の道具箱の工具を、具体的にイメージすることができます。

 

1. 自己調整:感情をコントロールし、冷静に対処する力

ストレスがかかる状況では、感情を冷静に保つことが重要です。たとえば、

「目標志向」上位の人は、困難を一つの挑戦と捉え、「達成感を得るためのプロセス」として向き合うことで感情を整理できます。

「内省」の資質が上位にある人は、ひとりでじっくり考える時間を作り、感情を紙に書き出すなど整理することで、落ち着きを取り戻すことができます。

自分の感情を落ち着かせる対処法やルーティンを持っているといいかもしれません。

 

2. 対人関係の強み:他者との良い関係を築き、支援を得る力

困難な時こそ、周囲の人との関係性が助けになります。

人は誰かとつながっていると感じると、ドーパミンやセロトニンが分泌され、恐怖心が薄まったり自制心が強くなると言われています。

「共感性」上位の人は、他者の気持ちを理解する力で、困難な状況でもチームの結束を強化できます。

「ポジティブ」上位の人は、周囲を励ます力で、チーム全体を前向きな雰囲気に変えることができます。

 

3. 意味づけ:困難の中に意味や価値を見出す力

逆境を「ただの苦難」ではなく「成長の機会」と捉えることで、自己成長の機会にすることができます。

「学習欲」上位の人は、新しい知識やスキルを得ることで、困難を乗り越える喜びを見つけられます。

「未来志向」上位の人は、逆境の先にある希望を描き、それを目指して進む力を発揮します。

また、その仕事が自分のためというよりも、大きなものに貢献するための目標だと感じると、ストレスが低減されるといいます。

「信念」「責任感」「運命思考」上位の人は、チームのため、世の中のためと意味を見出すことで、困難な状況を乗り越えることができます。

 

 

マネージャーとしてレジリエンスに強みを活かす

マネージャーは、自分自身のレジリエンスを高めるだけでなく、チームメンバーにもその力を育む必要があります。以下は、マネジメントに役立つ具体的な方法です。

 

個々の強みを活かす
メンバーの資質に合わせて、前記の取り組みを促すことができます。

たとえば、「目標志向」上位のメンバーには、明確な目標を設定し達成感を得られる環境を作る。

「コミュニケーション」「着想」上位のメンバーには、スタート時にブレスト相手になり、いろんな対処法があることに気づかせるなど。

 

困難を共有し、支援を提供する
「自分だけが苦労している」と思うとストレスが増します。

マネージャーに「共感性」の強みがあれば、メンバーが直面している問題を共有し、皆でサポートする環境を作りだすことができます。

「ポジティブ」の資質が上位なら、ともに頑張ろうと励ますこともできます。

 

チーム全体で意味づけを行う
プロジェクトの失敗や困難も、学びの機会と捉える文化を育てます。「この経験から何を得たか」をチームで話し合うことで、成長を実感させられます。

「内省」「分析思考」上位のマネージャーなら、本質を突き詰め次へのステップにすることができます。

 

 

自分の持っている力や手段をしっかり意識すると、ストレスを前向きな機会と捉える「チャレンジ反応」が起こるといいます。

そしてそのための最も効果的な方法は、自分の強みを認識することです。

 

逆境やそれにより生じるストレスに対し強みを生かすことで、レジリエンスは確実に高まります。

そして、それはマネジメントにも、自分自身のキャリアや人生にも大きなプラスをもたらします。

 

ストレングスファインダーで見つかる「強み」は、単なる仕事のスキルではなく、人生全体を支える「道具箱」です。

この道具箱の中の工具を使いこなして、逆境に強い自分を育てていきましょう。そして、その力をチームや組織にも広げ、より良い結果を生み出す原動力としてください。

 
 
 
(参考)
「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」ケリー・マクゴニガル著
論文「Resilience Portfolios and Poly-Strengths: Identifying Protective Factors Associated with Thriving After Adversity」
 
 

 


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