ストレングスファインダー®の活かし方No3「チームの関係性を深める」
こんにちは。
人と組織の強みを活かす、ストレングスコーチの丸本 昭です。
以前告知をしました2月27日(木)の、「自治体職員のためのストレングスファインダー入門講座」。
ありがたいことに、既に17名のお申し込みをいただいています。
まだ募集中です。
オンラインのZoomで行いますので、全国どこからでも参加できますので、ぜひご参加ください!
さて、「ストレングスファインダーを組織に導入すると何がいいのか?」
その理由3つめです。
「組織内のコミュニケーションが、格段に深まります。」
世界共通の職場の悩みは「人間関係」と言いますが、
「この人とどう付き合っていいのかわからない」と悩んだり、
「なんでこんな当たり前のことをしてくれないんだ」
「自分ばっかり割を食っていて、あの人はなんなんだ」
など、ついイラッときてしまうこともあると思います。
これはある福祉施設での話ですが、
施設長Aさん、主任Bさん、スタッフC,Dさんの4人のチームがありました。
施設長Aさんはいつも笑顔の優しい人で、みんなに気を配り、利用者さんからも評判のいい方でした。
その補佐役の主任Bさんはなかなかのやり手で、次から次へと新しいアイデアを考え、サービスがより良いものになるよう改善をすることが得意です。
何かトラブルが起こったときも、すぐ解決策を考え、若い職員にテキパキと指示を出し解決する方でした。
スタッフCさんは周囲に気を配り、他の人の手伝いを良くしてくれる方、
Dさんはまだ若いのですが、黙々と仕事をする真面目なタイプです。
実はこのチームの人間関係が難しくなっていて、
B主任が、「A施設長が指示を出さず、自分ばかりが考えないといけないのはおかしい。
リーダーなんだから、もっといろいろ考えて指示を出して欲しい。」という不満を持っていました。
その空気が職場にも伝わり、
A施設長は「そうは言っても、私もどうしていいかわからないしBさんが頼りだし。」とオロオロし、
Cさんは、その刺々しい職場の雰囲気に気疲れしてしまい、
Dさんは、一切気にせず自分の仕事をやり続ける。
周囲から「あそこ大丈夫?」と言われる状態になっていました。
ストレングスファインダーで言うと、
A施設長は、誰一人仲間はずれにせず仲良くしたい「包含(ほうがん)」、
人の気持ちになって考えられる「共感性」、
全員の意見を聞いてまとめたい「調和性」をトップ5にもっており、
他の資質も学ぶのが好きな「学習欲」と情報を集める「収集心」。
人当たりが良く人間関係を上手に作ることが強みである反面、
戦略や解決策を考えたり、人に指示するのは苦手です。
B主任は、解決策や筋道を考えるのが得意な「戦略性」、
常により良いものに改善していきたい「最上志向」を持ち、
人間関係の資質は持っていません。
いい仕事をする強みと、人の気持ちを気にしない弱みがあります。
Cさんは「共感性」持ちなので、相手の気持ちに影響されやすく、
Dさんは、実行力と思考力の資質でトップ5を構成しているので、とにかく自分の仕事を着々と進めたい。
この、お互い相反する傾向が、気まずい職場の雰囲気を作ってました。
依頼があってこのチームでストレングスファインダーのワークをしたのですが、
お互いの資質の解説を聞き、「ああ、だからそうなんだ」と納得顔。
グループワークの中で、
B主任は、「A施設長は利用者やご家族との信頼が厚いので、難しいケースも納得して解決してましたよね。」
と話し、
A施設長からは、「Bさんがいろいろ考えてくれるから、うちのチームは上手くいっている。私は苦手だから。」
という率直な言葉が出て、
Cさんはほっとする。
Dさんは、「そんなことがあってたんですか」と驚くという感想が出てきました。
最後はB主任が、
「しょうがない、私しか考えるのが得意な人はいないようだから、やります。」
と穏やかに言って、その場の雰囲気も和らぎました。
人間関係のトラブルの多くは、自分が「普通」であり、
その「当たり前」のとおりにしない人が理解できない、苛立つ
という感情から生じます。
しかしストレングスファインダーでお互いを知ると、
自分と他人は違うんだという多様性を理解し、
その違いを「強み」として承認し合うことができます。
「なんであの人は…」
ということに時間や感情のエネルギーを使うことなく相手を理解できるので、
スムーズに協力関係が築けます。
互いに理解し合い、強みを活かし合う組織を作るうえでも、
人間関係の良好なチームを作るうえでも、
ストレングスファインダーを組織単位で導入することをお勧めします。